BIMの概念では、3Dモデルが基盤となる。
建築の仮想3Dモデルを作成し、そのモデルからさまざまな属性情報を取り出し、活用することになる。
BIMの中では、数量情報だけでなく、図面も属性情報のひとつである。
ほとんどの情報は、一方通行でなく双方向に作用するため、図面を直せば3Dモデルも修正され、建具表のデータを修正すると、図面やパースに反映される。
CADのように、平面図を意識した設計から、3Dモデルを意識した設計へと意識を切り替える必要がある。
しかし、BIMは3Dで、止まならない。むしろ次元(軸)を拡大し、今や6Dから8Dという概念まで存在する。
ここで、BIMで言う次元(軸)について整理しておく。
BIMにおいての次元は、「評価軸」と考えられる。
2D: X軸とY軸のデータで全てが表現される平面の世界。
3D: X軸・Y軸・Z軸のデータで表現される立体世界。
4D: 3Dに時間軸を追加したものアニメーションというよりも
プロジェクトの工程管理を示す。
5D: 4Dにコスト軸を追加したもの。
通常は、4Dとセットで考え、工程管理に対して、
どのようにコストを結びつけ管理するかがポイントとなる。
6D; FMにおける、LCCマネージメント、環境解析などを示すが
私としては、「環境軸」として、捉えている
7D、8D・・・この後もまだまだ次元の概念はあるが
計画をする部分で言えば、6Dまでの概念で十分であり、それ以降は
設計内容にも含まれているとも言え、まだ議論が必要なところである。
ちなみに、7Dは、安全軸(セキュリティ)
8Dは、人間の行動パターンや心理的な部分を示すという。
日本においては、BIM=3Dという印象を強く感じる。
設計情報を3次元化し、パースやアニメーションを簡単に見れることがメリットとし、それ以上は「業務の負担になる」「まだソフトがない」「図面化は難しい」などという意見が多く、「4D」に対する考え方も「アニメーション」と捉えることが多く、「工程管理」にはなかなか繋がらない。
しかし、海外でBIMのメリットと言えば、4Dと5Dだろう。
海外のように契約社会や分業化社会では、時間はお金でありプロジェクトをスムーズに進めることで、工期を6ヶ月や1年以上も短縮することが可能となるそうだ。
日本では、常識外であるが工期が設計変更や施主の意向により延びるのは、世界の常識である。
彼のビジネスは、クライアントにBIMコンサルティングを行い、工程管理や干渉チェック、可視化することで、設計情報の問題を早期に解決する。その結果、工期短縮や設計変更にかかる費用を削減し、削減コストの数%を報酬としてもらうと話していた。
海外でBIMが儲かるのは、4Dと5Dであり海外でBIMが普及している大きな理由だと思う。
では、日本がダメかというとそうでもない。
BIMなどを使わなくても、今まで工程管理をしてきていたのだから、運用のノウハウはある。
そのノウハウをBIM化することはできる。
日本の現場管理で行っている、工程管理では、安全管理や資材管理も含まれるため
BIM化することで、人による伝達からITによる伝達に切り替えられる部分もあり
海外に輸出することも可能となるだろう。
工期が延びない日本の常識を、海外に売り込みたいところである。
BIMだからできることは、4D以降にある。
東京都総合設計の改正では、容積割増の内容に「環境性能」が求められ、公開空地の面積を確保すれば容積割増をもらえ、事業性の高い提案ができるというわけにも行かなくなった。
総合設計の提案ができる、設計者は環境性能(6D)の検討が必要となり、サスティナビリティを考えても4D(工程管理),5D(コスト管理)を同時に検討せざる負えないだろう。
6D(環境軸)は、行政による評価も現状あいまいであるため、環境による修正検討作業が多く発生すると予想され、工程管理とコスト管理のバランスをとれる設計手法が求められる。
BIMは、その手段のひとつと考えられる。
BIMとnDの関係が日本において、どう作用していくかは4D以降の捉え方だと思っている。
また、事業主(行政を含む)が、実績ベースの評価から、技術ベースの評価へ以降するのであれば
BIMの概念と同時に評価軸として、nDを定義することになるだろう。



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